僕は小さいころ、電車好きだった。

その中でも大好きだったのが、ブルートレイン。

寝台列車。

はやぶさ。

さくら。

大きくなったら、乗れる日が来るだろうと。

鉄道模型を買い漁りながら。

その日が来るのを待ち望んでいた。

そして、やっと、その日がやってきた。

嬉しかった。

僕が描いていたブルートレインがそこにあった。

しかし、さくらも、はやぶさも。

時代の波に追いやられ。

かなりくたばっていた。

それはそれで、昔のままだということで。

嬉しかったのだけれども。

想い出は想い出であって。

こんなにも中途半端に成長して大人になってしまった僕にとっては。

なんとも哀愁を感じずにはいられなかった。

僕の想い出のまま走り続けるブルートレイン。

僕の意に反して大人になって行く保坂壮彦。

 

どっちも大切だよな。