まったくだ。こんなに歩きまくるとは夢にも思わなかった。時刻表はすでにぼろぼろ。靴もぼろぼろ。身体もぼろぼろ。急遽薬局で買ったバンテリンは僕の身体に効いてくれない。なぜなんだろう。もっとゆっくり旅するつもりだったのに。朝起きて、未開の地に進めば進むほど好奇心は高みに達しってしまう。そして、その欲を満たすべく無我夢中に、未だ見ぬ景色に向かうがむしゃらな僕がいた。生き急ぐ僕がいた。そんなにたくさん入らないんだよ。そんなにたくさんいらないだろう。一滴の感情が身体中に染み込み、心のすべてが満たされることだってあるんだから。

日常からの逸脱への憧れ。

普通の生活というものへの疑問。

その衝動で、

向こう見ずに突っ走っていた10代のころの僕がそこにいた。